シニアをファシリテート / 違和感の表明

先日、M市にてシニア25名のグループファシリテーターを務めました。

連休中を含め3度打ち合わせをした結果、ごく単純な構成に、そして時間に余裕のある設計に。しかし、どんなに準備をしようとやはり思い通りには決していきません。そのことも十分認識して臨みます。

以前、40人強の社協ボランティアの方たち(シニアが8割)をファシリテートした時は、相談された課題をクリアーしつつ意見集約をするものでした。これまでの様々な軋轢がグループ内にあったのでしょう。その雰囲気を随所に垣間見ながらのファシリテートは結構スリリングな体験でした。

今回は、最初の顔合わせ・チームビルドが中心であったのでそう問題はないと考えていましたが、始まってみると思い通りにいかないこともあり、臨機応変に柔軟に進行を変えていきました。やはり、どのような集団であっても、どのような目的であっても、メンバーの方向性を合わせることの難しさを感じます。

ワークショップ慣れ、ファシリテーション慣れをした方々ばかりを相手にしてると見落としがちになるのが、「なぜこのワーク(セッション)をするのか」の説明が不十分になってしまうことです。当然必要な手順であっても、その意図がメンバー全員に理解されているとは限りません。

今回も、多くの方と顔合わせをし短い時間でも言葉を交わすようランダムに相手を変えながらの自己紹介の時間をとった際、そういった混乱状態に慣れていない方が「これは良くない!これは良くない!もっと相手を予め決めてやらないとダメだ!」と声を上げられました。目的はインストラクションで伝えたのですが、もう少し丁寧に話すべきであったのでしょう。最初にこういった声を上げて頂いて、私も修正をかけることが出来ました。そして、修正をかけなければきっとアンケートでの高評価はなかったと思います。

違和感を感じて声を上げることは勇気の居ることかもしれません。しかし、その勇気はきっと集団のためになる。そして、その違和感の表明を受けた者は、自分を客観的に見つめ柔軟に対応しなければならない。それがその勇気に応えることに他ならない。働きかけ、そのリアクションを受けて修正し、また働きかける。


ファシリテーターとして、この当然のことを再認識する良い経験をさせて頂きました。

市民団体意見交換会 / 「場」の重要性

市民活動推進センターや生涯学習センターの登録団体が参加して実施された「市民フェスタ」の振り返りと団体の今後の活動に向けた意見交換会が行われました。
その会の司会進行と意見交換の前半のファシリテーションを担当させて頂きました(後半はファシリテーションを長年されているU氏ご担当)。30団体35名程度の参加となります。

ファシリテーターである私達に求められたのは実質的には3点。
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登録団体の親睦を深めながら
市民団体の今後について

センター長からは「時間の割りに欲張り過ぎですが」と言われましたが、確かにかなりサクサクと進めないといけないようです。
意見交換自体は1時間以内に終える必要があります。

もともとタイトなスケジュールな上、当日のDVD上映に付随して発言される方等も居らっしゃって時間が押していきます。
当初の予定通り出来ないのは始まってすぐにわかりましたので、私の担当する2つの「問いかけ」に関しては進行の仕方を変更しました。

まずDVD上映後に、参加された方2名に感想を伺い、フェスタの良い点を引き出します。
フェスタでご自分たちが実施した催しの面白さを語る団体の方には、その後団体にどのような変化は生じたかを質問し、「団体の結束が強まった」というお言葉を引き出せました。
他の4団体と連携して子供たちのスタンプラリーを実施したと語ってくださった団体には、団体の連携はフェスタ以前にもあったのかを質問し、「フェスタをきっかけに、説明会でたまたま隣り合った団体の悩みを聞いてじゃあ一緒に何かしましょうか、ということになったのです」という発言を引き出せました。

この2団体の発言は、「おぉ」という羨望(と思います)の声とともに受け取られ、とても前向きな「場」を作るのに役立ったと思います。
この点は柔軟に対応して良かったと思っています。最初にお話をしてくださる団体の方の手が挙がるのに若干の間があった時は少々ドキッとしましたが。

その後、フェスタの経験を共有するため、参加団体の方は参加した感想を、参加できなかった団体は参加団体への質問を、という時間をとり、最後にkeep(維持・良かった点)、problem(問題・改善点)をポストイットに書きだして休憩へ。
最後の問いかけ(try:改善点)へとバトンタッチしました。

同じ島(6名)の中で活発な会話・対話がなされ、最後のアンケートでも「今までで一番良かった」「短い時間でテキパキと進めて素晴らしかった」等、大変前向きな評価を頂くことが出来ました。
ただ、これも皆さんが受け身ではなく、積極的にお話くださったから可能であったこと。短い時間では前向きな「空気」「場」はやはり重要だな、と再認識した次第です。

実際には1・2番目の問いと3つ目の問いの関連性や時間の問題等、若干の改善の余地はあったと思います。
また、1つの島はフェスタ参加者が1団体(1名)だけで他の5団体(5名)の方は非参加でした。その島のフェスタ参加団体の方には少々ご負担を強いてしまったかな、という点も反省点のひとつです。参加団体・非参加団体は混ぜて配置くださいと打ち合わせをしておいたのですが、その目的までもう少し詳しくお伝えしておくべきであったかと思います。

少しでも地域で活動される市民団体の活性化や団体同士の協働のお役に立てたとすれば嬉しい限りです。
 

街づくり勉強会のファシリテーション

過日、パチンコ店出店を契機に「これから街を考える勉強会」のファシリテーターを務める機会がありました。
私が選択した手法はワールドカフェ。


事前の情報では、様々な立場・お考えの参加者が集まり、少々感情的になられている方もいらっしゃるようだとお聞きしていました。このような状況の中で、反対運動の決起集会にはしない、ということは事前に事務局として確認していました。
 

状況が刻々と変わるため、goal設定が決まったのが前日の15時過ぎ。
それから問いかけを考え、朝から確認しながらpptを作成し、会場準備に出かける直前に完成しました。

自治会長さん達、市議さん達も含む様々な立場、年齢の住民40名が参加してくださいました(定員を超えたお申し込みをお断りせざるを得なかったのは残念でした)。
参加者の皆さまのご協力のおかげで、今回のgoalである、「それぞれの立場の相互理解を深め、次に何をしたら良いかを認識出来てる状態」はクリアー出来たかと思います。
 

残念だったのは、同意見の方々の次の行動が決まらなかったこと。ただ、これを決めるのは性急に過ぎるでしょう。次回、また集まりましょうという点が決まれば良いと考えていたのですが、この点は事後のアンケートなどにより開催の有無を決めることとなりました。

しかし、懇親会の二次会で決断した方々もいて、その後代表者も決まり、今後様々な動きが出てくることになります。
今回のワールドカフェとその後の意見交換で、不確かな情報や感情的・感覚的理由、どれが対行政で意味ある理由か等が明確に整理されたのではないかと思います。
 

ひとつ失敗もありました。
最後の同意見の方々の集まりで少数派になった市議の方への配慮が足りなかったこと。
目配り気配りが足りなかったのは私の責任であり、反省です。


会の最後に、直面する課題への賛否の意見を表明してもらったことに対しては立場によってはご意見があるようですが、これは最初から決めていたこと。逆の立場の方々からはもっと具体的に決めるべきとの声もあり、これはどちらにせよ様々なご意見があるところと思います。
この点は、 屬海譴らの街を考える勉強会」としての性格を逸脱しない範囲で、大きく同じ方向を向く方々に集まって頂こう、と考えて決めたことですので、ご意見はご意見として承っておきたいと思います。


おかげ様で、参加者の皆さんの街に対する熱意が伝わってくるとても熱い会のファシリテーターを務めることが出来ました。
ご依頼くださった事務局の皆さん、ご参加くださり前向きに「対話」をしてくださった皆さまに心より感謝したいと思います。

ありがとうございました。


mama's 選挙ラボ 「ワークショップ&意見交換会」


mama's 選挙ラボ 主催 「ワークショップ&流山市市長とのワイガヤ意見交換会」
於:流山おおたかの森 フォレストレジデンス集会所 参加者22名

4月11日(日) 14:00から、mama's 選挙ラボの近藤美保さんからの依頼で、ワークショップをさせて頂きました。
近藤美保さんは、流山おおたかの森駅前のマンション管理組合理事長時代に数億かかるといわれた放射能の除染費用を1戸当たり1万円以下の505万円で実現したとか。

実は、それまでに2度ほど地域活動でお会いしたことはあるのですが、ほとんど真剣に話したことはありませんでした。
3度目に会ったのが4月8日の夜(ワークショップの3日前)。
21時近くになり帰ろうと階段を降りている最中に、「そうだ!ゴンさん(私のことです)が居た!ゴンさん、ワークショップやりませんか?」と唐突に誘われたのが今回の「ワークショップ&意見交換会」です。

その日、遅い夕食をバーミアンでとりながら街の課題について2時間半ほど話し合い、お互いの考え方をわかった上でお引き受けしました。

当初のテーマは昨年と同じ、「流山市のキャッチフレーズ・スローガンを作る」だったのですが、いくら参加者が異なっても一度やったことは面白みがない。
そこで、その日からメールや電話でやり取りを始めてテーマを変更しました。

テーマは「子どもの主体性を育むために学校という資源を利用して何をしたいか」

主体性というキイワードは、昨年のワークショップで出た言葉だそうです。
子育て世代の多いこの流山では教育はやはり大きな課題のひとつ。
現在、文科省が行っているコミュニティ・スクール にもつながります。

そして、何が「出来るか」ではなく、何が「したいか」

そうはいっても、子育て中のママ・パパは自分の子どもをイメージして冒険はしないかもしれません。
でも、それでは現状を打開する推進力にはならないでしょう。
そこでワークショップに使う模造紙には、発想が広がるようにと様々なイラストを貼りました。
進行も明るく、軽めを心がけます。

井崎市長も少しイジらせて頂き(失礼しました!)、時々笑いを誘うよう心がけました。

 

ほとんど初対面に近いメンバーでも、すぐに打ち解けて付箋にアイデアが書かれていきます。
ワールドカフェ風に、アイデアが他花受粉する試みも取り入れてみました。



市長にも入って頂き1グループずつ発表&質問タイム。
皆さん、活発に話されます。
1グループ5分程度を予定していたのですが、質問や共感の声が挙がったり、市長が説明してくださったり。
でも、この良い流れを止めたくない。
こんなに前向きに市長と参加者が話しているのですから。

そこで、近藤さんとコソコソ相談してそのままGo!


真剣なまなざしで発表を聴く参加者の皆さん。


印象的だったのは、「子どもの主体性を育てるためには、親や学校から押し付けてもダメではないか。むしろ、子どもがやりたいということを保護者や学校がどうサポートするかだと気付きました。こういう話し合いの場に子どもが一緒に出てくると良いよね」というグループが2つも出てきたこと。


前向きな意見は市長も嬉しかったようです。
やはり、「出来ないかも」ではなく、「したいね」を探していく方が主体性が生まれやすいのでしょう。
これは子供でも大人でも同じなのかもしれません。



その後、そのまま机を少し寄せて「市長を囲んでのわいわいガヤガヤ意見交換会」。
ここから、進行を近藤さんにバトンタッチします。
良い雰囲気で意見が出てきます。しかし、ここからが長かった(笑)。

私はホワイトボードに皆さんの質問・要望と市長の回答・市民の皆さんへの要望をまとめていきます。
よくある単なる批判ではなく、皆さんの真剣さと市長の誠実さがぶつかり合います。
でも、だからこそ「納得」するのでしょう。
近藤さんもでしゃばるのではなく、住民意見の補足、市の立場の補足、両方をしっかりとされていました。
参加者の皆さんから出てくるのは単なる無責任な要望ではなかったと思います。


板書は裏表2枚分。
市長も終了後、写真を撮っていらっしゃいました。

          

市長の参加予定時間も大きくオーバー。
16時の終了予定が17時近くまで延びました。

最後は、2階の託児部屋で遊んでいたお子さんも含めて大急ぎで記念撮影です。
こんな可愛い子たちが居るのだもの。みんな一生懸命になりますよね。



「アイデアなんて出ないと思っていたけれど、皆さんと話していろいろ考えが出てきて嬉しい」、「楽しかった」等たくさんの肯定的な感想を頂きました。少し市長をイジリ過ぎたかもしれませんが。

ファシリテーターとしてはどう評価されるのかはわかりませんが、私はガチガチのファシリテーション教原理主義者ではないので、会の目的に資すればそれで良いと考えて進行させて頂きました。

これまでの経験が皆さまの、そして街づくりのお役に立てたのなら幸いです。

 

街づくり 「ことばのちから 〜愛媛県松山市〜」

3月29日 少し現実から身を引きはがしてじっくり考えたいことがあって、松山に飛びました。

市電がブレーキの音を響かせる松山は、程よい大きさで人間らしい生活をしやすい街のように感じます。

 
                                                     


                                


                                                  

                                                  


                                 

 
                                                


                                                 

松山は文学の街。
その文学的土壌を背景に、松山市は「ことばのちから」をキイワードに街づくりをしています。

小さな頃から身近だった「坊ちゃん」が、正岡子規や種田山頭火の俳句が、そしてそれらすべてを育んだ松山という街が、溢れる「ことば」をしっかりと支えているように感じます。

ことばで街づくりをしようというこの松山市の試みは、大切なのはその地に根付いた文化なのだということを教えてくれます。
そしてそれを支えているのはそこに生きる人なのだということも。




満開の桜を道後公園・堀之内公園で眺め、松山鮓を食べ、ひとりのんびりと酒を飲み、市電に揺られながら、そんなことを考えました。

大街道から松山城に向かう道で見つけた下の「ことば」。
お気に入りです。

                                                   


街はことばのミュージアム

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